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１週間は7日間 週の発祥は、バビロニアとユダヤ教にあるといわれています。旧約聖書の創世記では、7日間を一つの区切りにしています。歴史的に7日のうち1日を神に祈りを捧げる日としたのは、紀元前6世紀のバビロン捕囚の時代です。週の導入は周辺諸国に広まり、5世紀にはインド、9世紀には極東にまで及んだといいます。祈りを捧げる日は宗教により異なりますが、キリスト教では日曜日、イスラム教では金曜日が指定されています。（参考文献：「暦の歴史」*1） １週間の各日に7つの天体が割り当てられ、曜日が日月火水木金土の順番に定められていますが、これは古くからこの７天体が他の恒星と異なる特別な存在として認識されていたことをうかがわせています。曜日の順番は古代より使われる各サインのデーカン（フェイス）の最初の支配星を順番に並べたものと同じです。 牡羊座のフェイスの最初の支配星：火星プラネタリーアワー（天体の時間） ７つの天体は、占星術では時間の支配星としてもよく知られています。この特徴を簡単に言うと、例えば太陽が支配する時間帯は、太陽に関連した出来事が起こりやすいというものです。 天体の時間の割り振り方は決まっています。例えば、火曜日の朝、太陽が地上に出た際の最初の時間帯（昼の1/12に相当）は火星の時間帯で、火星がその時間帯を支配しています。水曜日の日の出の最初の時間帯（昼の1/12に相当）は水星が司ります。このように毎日の日の出の時間帯を、その曜日の天体が司っています。 土曜日を例に一日の時間帯を記載します。 日の出から日没までの昼の時間帯：土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月、土星、木星、火星、太陽、金星 日没から日の出までの夜の時間帯：水星、月、土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月、土星、木星、火星 土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月 の順番をカルデアンオーダー(カルディアンオーダー)といいます。順番は天体の運行速度を元にしています。 フィルダリア（天体の周期） ・・・ 長期的な時間の支配 さて、７つの天体は、1日や1週間の中で短期間を支配するだけでなく、もっと長い期間も支配しています。フィルダリアには天体の周期という意味がありますが、ペルシャ占星術では古くからネイタル占星術の中でフィルダリアを取り入れています。 ペルシャ占星術の７つの天体が関与する時間の大系は見事で、そこには古くからの深い知識が凝縮されています。フィルダリアの示す時間軸をベースに人生を読むと、全体の流れが見えます。これはソーラーリターンのように、圧倒的な影響力を誇る太陽の周期を一つの起点として読み取る方法とは異なります。フィルダリアでは、時間が必ずしも暦通りに区切られていないので、7つの天体の周期の中で物事の移り変わりを読みます。しかしその一方で暦との接点も見られるのです。 フィルダリアでは、昼生まれ（太陽が地上にある時間帯に誕生）と夜生まれ（太陽が地下にある時間帯に誕生）とで支配星の順番が異なります。どちらも一つの周期の合計は７５年。７５歳を過ぎるとまた最初から順番に時間が流れます。（尤も2周期目を読む時は若干読み方がかわります）。 昼生まれの場合： 太陽（10年）、金星（８年）、水星（13年）、月（9年）、土星（11年）、木星（12年）、火星（7年）、ノースノード（3年）、サウスノード（2年）。 夜生まれの場合： 月（9年）、土星（11年）、木星（12年）、火星（7年）、太陽（10年）、金星（８年）、水星（13年）、ノースノード（3年）、サウスノード（2年）。 余談ですが、夜生まれのケースでノースノードを火星の次に入れる占星術家が一部にいるようです。ノードはサインの支配星ではないし、天体でもないことから、私はアブ・マシャーに習い夜生まれでも水星の後にノードを割り当てる方法を用いています。 フィルダリアでは天体ごとに上記の期間をさらに7つに区切ります。一つか二つの天体がその時期を支配します。火星を例にとると次のようになります。火星（1年）、火星/太陽（1年）、火星/金星（1年）、火星/水星（1年）、火星/月（1年）、火星/土星（1年）、火星/木星（1年）。 このように一定の期間を主に複数の天体が支配する構造です。 占星術ではプラネタリーアワーやフィルダリア、デーカン（フェイス）やタームなど、様々な時間・期間があります。そのどれにも７つの天体が深く関与しています。 関連情報：フィルダリアの表 左表は2009.12.27.掲載 参考文献 ① *1書名：暦の歴史 著者：ジャクリーヌ・ド・ブルゴワン 池上俊一監修 南條郁子訳 「知の再発見」双書96 創元社 ② 書名：The Abbreviation of the Introduction to Astrology 著者：Abu Ma'shar(A.D.787-886) 編者・訳者：Dr. Ch. Burnett 注釈：Dr. Ch. Burnett, Geoffrey Cornelius,Graeme Tobyn, Vernon Wells. 2007年5月3日新規 2009年12月27日更新
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