スターメディア通信 2002.10.29.第7号 より抜粋。
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 T. ― プロジェクト・ハインドサイト出版物より ≪連載第5回≫ ―
   書名:Teachings on Transits    出版年1995年
   著者:Dorotheus, Orpheus, Anubio, Pseudo-Valens
   訳者:Robert Schmidt, 編者:Robert Hand

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本書ではトランジットについて、4人の著者がどのような説明をしているのか対比できるように、翻訳・編集されています。

訳者のロバート・シュミットは、それぞれの著者と著作の特徴をあげていますが、中でもドロセウスの説明は特筆すべき内容です。ロバート・シュミットはピングリー(Pingree)が訳したドロセウスのアラビア語の翻訳書(BookIV,1,9.258ff.)と、同じ部分のオリジナルのギリシャ語版の内容を比較するように読者に勧めており、両者の間に相違があることを指摘しています。アラビア語版には、アラビア語に翻訳された当時の占星術が盛り込まれており、正確な翻訳ではなかったようです。しかしこのため、時代によってどんな相違が発生していたのかを、私たちは知ることができます。

さて、プロジェクト・ハインドサイトではこれまで翻訳してきたギリシャ占星術関係の翻訳本について、現在の最新の研究内容に合わせて、改めて翻訳内容を見直したいと昨年(2001年)の暮れに言っていました。大きな間違いがあるわけではありませんが、最新の知識を盛り込んだ解説を添付したいそうです。
この見直しには多年を要すると思いますが、いつか改訂再販される折には、当店でも何らかの方法で皆さんにお知らせしたいと思います。

* 本書やプトレマイオスの本など、古代のギリシャ占星術の本に出てくる「ホロスコープ」(Horoskopos)という言葉は第1ハウスを意味しています。 現在のようにチャート全体のことを示していません。


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