スターメディア通信 2004.9.1.第13号 より抜粋。 ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ I. ARHAT(Archives for the Retrieval of Historical Astrological Texts)出版物より 書名:A Practical Guide to Traditional Astrology 著者:Joseph Crane 出版年:1997年 ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ 本書は1995-1996年に雑誌The Mountain Astrologerに収録されたものであり、伝統的占星術の実用的な手引書として多くの占星術家に読まれています。 この本に掲載されている参考文献の大半がプロジェクト・ハインドサイトで翻訳されたものです。この時代に、伝統的占星術の研究家たちの多くの努力と研究成果があったからこそ本書が世に出たことを、著者が冒頭で述べています。 さて、伝統的占星術の勉強を始めるとき、多くの人がまず、リリーのChristian Astrologyから読み始めていると思いますが、Christian Astrologyしか読んでいない人が本書を読むと、ドロセウスのトリプリシティーの引用で驚くかもしれません。そして、このエレメントも考慮したドロセウスのトリプリシティーが、より実用的なことに気付かれるだろうと思います。 サインを4つのエレメントに単純分類して考えないこと(例:牡羊座は火)、運行する天体のエレメントも考慮して解釈すること、360度の円の幾何学的な考察とサインやハウスの関係、天体のアスペクトや合の関係など、天体の運行と様々な要素が根幹で結びついている占星術の技法と地上の事象に、占星学的な法則や理論がいかに適応され、研究されているのか、本書から読み取れるだろうと思います。 この他、本書では、ホールサインハウスの有効性も取り扱っています。 ホラリーとネイタルでペレグリン(Peregrine)の天体の解釈が異なることにホッとする人もいるかもしれません。 チャートの解釈ではダイアナ妃やクナナン(Andrew Cunanan)、他数点が出ています。 ところで本書では冒頭でギリシャとローマの神話の重要な違いや誤解について触れています。現代占星術の情報にドップリと浸かっている人にもぜひお勧めしたい内容です。本文でも、ハウスの解釈で、現代占星術と伝統的占星術の違いを知ることができます。 本書は伝統的占星術全般を掌握するのに優れた1冊ですが、同時に高度な内容を含んだ実践的な手引書です。ARHATで出版しているのが大いに頷けます。著者は、占星術家であり、サイコセラピストです。 ここに裏表紙のロバート・ハンドの推薦文を記載します。 "Our first secondary source work, A Practical Guide to Traditional Astrology is a first must read for all astrologers. Crane is empowered with an understanding of both ancient and modern technique that is difficult to master, and for this deserves much respect." Robert Hand. |