スターメディア通信 2005.10.14.第18号 より抜粋。 ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ 出版物のご紹介 書名:Planetary Heredity 著者:Michel Gauquelin(仏・1928-1991) 出版社:ACS 出版年:1988年(English Edition 1966年French Edition) ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ ミッシェル・ゴークランをご存知でしょうか。 星にまつわる伝説よりも、ゴークランの科学的な調査の結果の方がはるかに神秘的かもしれません。 ミッシェル・ゴークランは、10万人以上の出生データ(裏表紙に記載)を基に、有名人や成功者の出生時の天体配置の傾向を調べ、人と天体の間に特徴のある関係が出ていたことをデータとして示したことで知られています。 例えば、『出生時、火星が東の彼方(アセンダント)か正中にあると(カルミネート)医者・スポーツ選手として成功している人の割合が多い』、『出生時、月がアセンダントか正中にあれば、作家や政治家として成功している人が多い』というものです。 土星・木星・月など他の天体の配置といくつかの職業についても興味深い結果がまとめています。生まれたおおよその時間帯がわかれば、ゴークランの分析結果と対比できますので、ご自分のホロスコープ(出生図)と対比してみると面白いでしょう。 ゴークランは地上から肉眼で光を確認できる土星までの天体とトランスサタニアン(土星外惑星)についても、データ上の違いを示しています。 本書のタイトルが示すように(Heredity:遺伝)、ゴークランは成功者や有名人に見られる天体配置の傾向が、その子供にどのように引き継がれているのか、データと分析結果をまとめています。それが、帝王切開と自然分娩で影響が異なることにも言及しています。 このほか、天体間のアスペクト、ハウス、サインの関係についても、様々なことを調べています。 ゴークランの研究内容は、日本でも引用されることがよくありますが、彼の執筆したものを直接読むほうがはるかに面白いこと、間違いありません。 ぜひ、ご一読ください !! 英文には難しい構文を使用していませんので、読みやすいと思います。 ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ 書名:Astrologia Gallica 23: Revolutions 著者:Morin,Jean-Baptiste(1583-1656) ※Morinは英名。ラテン語名はMorinus。 訳者:James Herschel Holden 出版社:American Federation of Astrologers Inc. 出版年:2002年(英訳出版、2004年改定) ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ 中世のリターン(Revolution,Return)に関する文献で英訳されたものはあまりありませんが、本書はその数少ない中の1冊です。 本書はソーラーリターンとルナリターンの理論と、それぞれのリターンのネイタルチャートおよびプライマリーディレクションとの関連についてまとめたものです。 訳者のHoldenはBook23以外の文献からの引用(J. Cardanの出版物へのMorinusの注釈)を注釈に記載し、他の天体のリターンについても簡単に補っています。 ソーラーリターンによりその年度に起こる出来事を私たちは予測しますが、それに加え、Morinusはプライマリーディレクションにより、何月頃その出来事が起こるのか予測し、トランジットによりその日を特定する、といった具合にイベントの発生時期を予測することを説いています。 訳者のHorldenは、占星術の歴史に精通していますので、前書きや注釈が重要な情報源になり、内容もまた参考になります。 * Chapter18〜20はすでにAstrologia Gallica Book 22:Directionsに収録されています。 * 本書はBook22と対比して、活字が大きくなり読みやすくなりました。 8pt が 10.5ptに変更されたぐらいの違いです。 |