■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ 【スターメディア通信】 2008.9.30.第30号 T. 土星と天王星のオポジション U. バビロニアとカルデア人のこと ■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■□□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ T. 土星と天王星のオポジション ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 土星と天王星がオポジションを形成するとき、だいたい1〜3年の間に何回か、1〜2個のサインの中でオポジションを完成させる傾向があります。土星と天王星はどちらも動きの遅い天体のため、互いに順行と逆行を繰り返しながら、幾度となく向き合うことになります。 2008年11月、おとめの土星はうおの天王星とオポジションを完成させます。今回この2天体がオポジションを形成するおおよその時期をまとめました。
The Combination of Stellar Influences(著者:Reinhold Ebertin)では、土星と天王星が影響しあうとき、次のようなことが起こりやすい、としています。 -------------------------------------------------------------------------- + プラスに作用するとき 困難に打ち勝つことで力を増す。危険な状況(手術など)を克服することを目的とした、人生における困難だが成功する戦い。 - マイナスに作用するとき 保護(指導)をはねつけたり、自由の制限に抵抗(反抗)する。自分の環境の中で休息できない傾向がある。口論、別れ。実力行使。運命に干渉され、自由が制限される。 -------------------------------------------------------------------------- + - のどちらにしても、特に太陽、月、ミッドヘブン、アセンダントにこれらの天体がある場合に、個人に対して上述のようなことが起こりやすい傾向にあります。 さて、あまり困難ばかりでも困る場合、私たちは木星に期待することがあると思います。上記5つのオポジションについて木星の位置を順番に並べました。
何に対してどれだけ期待できるのかは、個々のホロスコープにより異なるものですが、木星が悪く影響すれば不快に感じることがあるかもしれません。どちらにしても、日常の中で私たちは、常に良い力を発揮できるように最善を尽くしていきたいものだと思います。 ここからは私事ですが、私は2月生まれのため、来年のソーラーリターン図にこの2天体のタイトなオポジションが入り込みます。上のエバーティンのプラスの面の解釈を考慮すれば、そう悪いことばかりではなさそうですし、他の天体もチャートにありますから、楽天的にやっていきたいと思います。 1999年頃、土星(おうし)と天王星(みずがめ)はスクエアでした。その頃私はスターメディアのサイトを立ち上げています。確かにこの仕事は楽ではありません。でも好きでやっていますから、苦しさを乗り越えたときの満足感があります。 参考文献:書名: Combination of Stellar Influences 著者:Reinhold Ebertin ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ U. バビロニアとカルデア人のこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ メソポタミアは、北部がアッシリア、南部はバビロニアです。バビロニアはさらに北と南に分けられて北がアッカド、南がシュメル(シュメール)です。 メソポタミアではかなり古くから天体観測が行われていたことが粘土板で確認されています。 紀元前7〜8世紀のアッシリアではたいへん熱心に天体観測が行われていました。天候の悪い日もあるため、各地に占星術家を派遣して天体観測できた場所の情報を元に占っていた記録があります。 天体観測の精度が極めて高かったのは紀元前7世紀の新バビロニア王国、別名カルデア王国です。 バビロニアには、元々定着していた住人がいましたが、紀元前9世紀頃からアラム人とカルデア人が入り込んで彼らが新勢力になりました。アラム人は40ぐらいの部族から構成されていましたが、カルデア人は主に その後、紀元前7世紀に新バビロニア王国ができると、カルデア人らが熱心に天体観測を行い、暦や占星術に利用しました。新バビロニア王国は、紀元前6世紀に滅んでペルシャ帝国の領土となりますが、アケメネス朝ペルシャの時代に暦の精度は増し、黄道12星座を使った占いの記録が増えてい ます。 バビロニア人とはバビロニア周辺に住んでいた人を指しますから、そこには様々な部族が含まれています。これは新バビロニア王国以降についても同じだと思います。プトレマイオスのテトラビブロスにはカルデア人の伝承が記載されていますが、同じ時代の他の著者が書いたギリシャ占星術の本 には、バビロニア人の伝承がでてきますから、特定の部族集団であるカルデア人だけがアケメネス朝ペルシャ以降も占星術に関与していたと考えるのは無理があると私は思います。 参考文献: 書名:古代メソポタミアの神々 監修 三笠宮崇仁 集英社 書名:歴史学の現在 古代オリエント 著者:前田 徹 他 山川出版社 書名:占星術の起源 著者名:矢島文夫 ちくま学芸文庫 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★☆★ 編集後記 ★☆★ ・ 占星術に関して、今年の春から調べていることがあります。手元の本を読んでもわからず、9月に入ってやむなく博物館に出向きました。インターネットに出ていた資料を購入するためです。資料のタイトルから内容を推測して出向きました。 しかし実際に出向いてみると当初リストアップしていたものは一つも購入せず、全く別のものを購入しました。結局その資料が疑問点の解決の糸口になりました。かなり入り込んだ専門情報を購入する際、インターネットではある種の限界があることを実感した9月でした。 ・ ARHATとWessexAstrologerから若干本を仕入れます。10月中旬頃入荷する予定です。その頃までに書籍リストに情報を追加しておきたいと思います。 ・ 鑑定をご依頼いただけるというのは、実にありがたいことだと思います。いろんな気付きがありますし、占いの幅が広がるからです。 ・ それでは皆様、どうぞ健やかにお過ごしください。 いろんなことが、良い方向に展開しますように。 /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ◆次号第31号は2008年12月〜2009年1月頃にお届けする予定です。◆ それまでにメールが発行される場合は、臨時増刊号になります。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 このスターメディア通信はお申込みいただいたお客様に対して無料で配信されています。 配信中止、配信アドレスの変更、ご意見・ご要望は、までどうぞ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 スターメディア通信 2008.9.30.第30号 発行責任者 森谷リリ子 * 著作権はスターメディアにあります。 転載・引用の際は、事前に必ずご連絡ください。 http://www.starmedia.ne.jp/ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 |