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【スターメディア通信】 2011.8.31.第41号
T. リセプション 合意か不和か レシーブを考える
U. ハウスカスプ5度前と古代の天体観測
V. スターメディアの通信講座初級編について
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T. リセプション 合意か不和か レシーブを考える
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次の事例、ホラリー占星術で合意でしょうか、不和でしょうか。

恋愛の成就の可否について。
◆ アセンダントがおうし 第7ハウスカスプがさそり。
第7ハウス内で、金星はさそり15度、火星はさそり28度。
金星は金星のターム。火星は金星のフェイス。いずれも順行。

◎ 合意が得られる、と判断する人の言い分の事例です。
 
金星はさそりでデトリメントですが、金星のタームでディグニティがあります。火星は同じサインの中で金星のフェイスにあるので、金星とはアスペクト未完成のミューチュアルリセプションです。金星に示される人は、粘り強く火星に示される人に接近すると、相手が受けとめてくれるでしょう。

● 正しい占断は、不和です。
このチャートでは、金星に示される人は感情が強く入り込んで火星の人に執着しています。それを示す印は二つあります。一つはデトリメントの状態、もう一つは、第7ハウスに入り込んでいることです。

火星に示される人は、いてのサインに移ろうとしています。金星の人が嫌いで、逃げている典型的な事例です。この男性火星の人は、自分の居場所のさそりと、第7ハウス(火星の人にとっての第1ハウス)から抜け出すところです。よほど嫌いなのでしょう。

◎ 上記で、合意が得られると判断した際の誤りは二点あると思います。
一つは成就の時期が出ていないことです。
もう一つは、リセプションの使い方の誤りです。弱いディグニティを交換している事例では、接近の合か良いアスペクトがないと合意は難しいです。それでも、デトリメントやフォールの場合は無理なことが多いです。

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次の事例、イレクショナル占星術で合意でしょうか、不和でしょうか。
ここでは、第7ハウス内の天体だけで判断します。

個人的な交流と共同事業の合意を求めるためのイレクションチャート。
◆ 夜のチャート。
 アセンダントはてんびん、第7ハウスカスプはおひつじ。
  金星 おひつじ 24度20分
  木星 おひつじ 24度30分
 
木星はおひつじでトリプリシティ、金星はデトリメントとフェイスのディグニティがあります。

◎ 合意が得られる、と判断する人の言い分の事例です。

アブ・マシャーのThe Abbreviation of the Introduction to Astrology p.30[52]には、次のように書かれています。
’Reception’is when a planet(A) applies to a planet(B) from the house of the planet(B) to which it applies or from its(B's)exaltation, term, triplicity or decan: then it(B) receives it(A).

アブ・マシャーのリセプションの定義から考えると、金星はおひつじの中で木星にレシーブされます。木星は自分の品位のあるサインの中に入ってきた金星を喜んで迎え入れているのです。金星は自分の意向を木星に受け入れてもらえます。木星は金星のフェイスにあるので、金星にも受け入れてもらえます。金星の人は、積極的に相手に要求を申し入れると幸運です。

● 正しい占断は、不和になりやすい、です。
このイレクションチャートを使って相手と接触を試みる場合は、礼節のある挨拶をして、速やかにその場を去るのがベストです。挨拶時は木星の人から丁重な対応があるでしょう。しかし金星の人が、継続的な接触をその場で求める場合は、木星に示される人には心象の悪いものとなります。

リセプションとは、受取る、という意味です。
レシーブ(receive)は、歓迎よりも、単に「受ける」と捉える方が正確です。
何かを受取る時、歓迎する場合と、害をこうむる場合があるからです。
レシーブそのものにはベネフィックな意味はありません。

事例では、木星の金星への歓迎の割合は少しです。金星から害を被る度合いの方がはるかに強いです。レシーブではこの2つが混合しています。

歓迎に相当する分は、木星が金星のフェイスにある分だけです。

害を被っている分は、次の二つです。

・木星がトリプリシティの品位を得るおひつじの中で、デトリメントの金星が合になること。これは害を被ります。礼節を欠く過剰な甘えを直接受けます。

・第7ハウスで金星によるアフリクトが起きています。デトリメントの金星が、第7ハウスの人物の領域に直接乗り込んでいる状態なので、第7ハウスの人にとっては、迷惑かうっとうしい状態です。木星は金星がおうしに移るのを待つ寛大さは持ち合わせていますが、早く移るよう促すでしょう。

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U. マイナス5度とハウスカスプ
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日の出直前、太陽が地平線下5度あたりに来ると、東の地平線上の恒星が一際明るく輝いて見えます。古代エジプトでは、この時に強く輝いて見えた星を、時間や暦を数えるデカンとして使いました。

古典占星術では、ハウスカスプの5度前の天体はそのハウスに強い影響を与えるとしています。この5度前の有効性は、上述の日の出前の太陽と恒星の観測が元になっているのではないかと推測します。(あくまでも推測です)。

古典占星術では、太陽だけでなく月や惑星、恒星も、ハウスカスプの5度前で影響力を強めるとされていまして、これは歴史の中で多くの占断で確認されています。

ハウスシステムの中には、ハウスの中心にハウスカスプを持ってくるものがありますが、古典占星術の主流は、ハスカスプをそのまま明記したものです。
その方が、マイナス5度を使えます。

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V. スターメディアの通信講座初級編について
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現在、古典占星術の通信講座の初級編Tの準備をしています。

初級編は二つに分けます。初級編TとUです。

初級編T
 ハウス
   ハウス単独の知識です。30ページ程度
 サイン
   12サイン、エレメント、アンティション
 天体
   天体、天体の強さ、オーブなど。
 初級編Tの課題は6回を予定しています。

初級編U
 アスペクトや天体の品位を混合した知識、他。

初級編は古典占星術一色です。この点がすでに開設されている入門編とは異なります。

金額などの詳細は9月中旬までにお知らせできるよう用意したいと思います。
よろしくお願いいたします。

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★☆★ 編集後記 ★☆★
・ 東北関東大震災で被災された皆様に、謹んでお見舞いを申し上げます。
 すべての被災地が、一日も早く安全に復興するように願っています。

・ 今年は雲の多い夏でしたね。残暑はまだ続いています。
 熱中症などお気をつけください。

・ 皆様、どうぞ健やかにお過ごしください。
 これからもよろしくお願いいたします。

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◆次号第42号は2011年11月頃にお届けする予定です。◆
 それまでにメールが発行される場合は、臨時増刊号になります。
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スターメディア通信 2011.8.31.第41号
発行責任者 森谷リリ子
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