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【スターメディア通信】 2015.5.31.第58号
I.  日の出時の星の色と輝き
II. 天候、自然現象と天体の位置
III. 古典占星術通信講座の御案内
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I.  日の出時の星の色と輝き
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もうすぐ日の出という時、それまで空で輝いていた星が一段と輝く瞬間があります。その時の星の状態を観測して、古代人は予兆に利用していました。星の色や艶、照りのようなものを重視していました。

灰色でくすんで見える時は、不作や天変地異、戦争の兆候として捉えられていました。星が7色の煌めきを見せるときは吉兆で豊作、その国に繁栄があります。普通に輝いて見えると平穏です。

現代は科学が発達しているので、上空の高層の大気の状態を科学的に観測・分析して、天気予報などに役立てています。

しかし古代の人は、肉眼による天体観測によって地上と星の間にある地球の高層の大気などの情報を捉えて、予知に利用していたと言えるでしょう。

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II. 天候、自然現象と天体の位置
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私たちが普段使うホロスコープには、黄道の経度だけ表示されています。通常の鑑定ではこの黄経だけを使います。太陽の通り道の点と線だけを使うので一次元の情報を使っています。

天候や自然現象を読む方法の一つに二次元の情報を使うものがあります。黄経に加えて、黄道の緯度(黄緯)を使いますが、天体の位置が黄道の北か南かを区別します。黄緯を使った占いは、リリーの場合、クリスチャン・ アストロロジー以外のマンデンの占断例が出ている本で触れています。プトレマイオスのテトラビブロスには重要な基本情報が出ていますので、テトラビブロスを読まれた方はご存知の方は多いかもしれません。もっとも各地域の情報について占う際は、単純に天体の個別の位置だけでは占いきれませんから、チャート全体を読む必要があります。

テトラビブロスの情報は、ヌーナン(George C. Noonan)のClassical Scientific Astrology(1984年初版)に表でまとめられています。私も同じ情報をテトラビブロスの該当箇所を精訳して「占星術の起源」(2010年出版)のp.135に日本語でまとめました。私の場合その表の関連情報をp.134に書きました。なぜ、天候の読み方に関する情報が「占星術の起源」に出ているのかというと、古代メソポタミアの星座の区分方法と古代エジプトのデカンの知識の両方が、取り込まれているからです。

今年2015年の春分図の解釈に関して、私は一つ心残りのことがあります。
春の後半の気温に言及しなかったことです。
http://www.starmedia.ne.jp/mundane.html
月と木星の黄緯が春分の時点で北側だったので、これを取り上げて春の後半について高温が発生することを書いた方が良かったのです。

2015年春分図の木星を例に、サインと天候の情報をここに記載します。
木星はしし13度で黄道の北側です。

しし全体:暑い・息苦しい
ししの黄道の北側:不安定・灼熱
ししの黄道の南側:雨多し
デカンについては、テトラビブロスでは明瞭な10分角ではなくて、サインのはじめの部分、中間、終わりの部分のような区分をしています。
ししのはじめの部分:息苦しい・有害(厄介)
ししの中間:温和
ししの終わりの部分:雨多し・破壊的

2015年の春分図で木星はしし13度で黄道の北側ですから、温和から暑い傾向があり、不安定なものの焼けるよう暑さになることがあります。

これはしし13度の木星の情報です。ハウスについては考慮していません。
また、他の天体も十分調べて、占う必要があります。

春分図は、各国ともに天体の位置するサインと度数は同じです。ハウスが異なります。やはりホロスコープ全体を読む力量が必要になります。

マンデン占星術を本格的に行う場合、黄緯の出ている天文暦かソフトウェアが必要でしょう。巷の100年暦では黄緯を載せず赤緯を掲載しているものがあります。この場合、自分で計算することになります。

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III. 古典占星術通信講座の御案内
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初級編Iについてお知らせです。
テキスト第3版が5月25日に発行されました。受講御希望の方、お申込みをお待ちしております。

現在、ホラリーとネイタルについて、各々入門編を準備中です。
開講までしばらくお時間をください。

古典占星術の通信講座のご受講をお待ちしております。
詳細はこちら:http://www.starmedia.ne.jp/school.html
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★☆★ 編集後記 ★☆★
・ いつもスターメディア通信をお読み頂きありがとうございます。
・ 日本は火山大国ですね。皆さんは火山を見に行かれたこと、ありますか。
私は幼少期に阿蘇山とハワイのキラウエアに憧れました。できればマグマのちらつく火口を見てみたいと思っていたのです。30代の頃にその念願が叶いましたが、実際に見たのはハワイのキラウエアでした。当時、東京から出向く場合に旅費が安く、着実に見られるのがハワイのキラウエアでした。濃い橙色の躍動するエネルギッシュな溶岩をヘリコプターから見たら、自分の中に必要だった何かがセットされました。その後、もう一度見に行きたいという思いは発生していません。あの火口を思い出すと、今でも少し活力が湧く気がします。

・ いろいろありますが、穏やかな心持で日常を過ごして参りましょう。
・ 皆様、健やかにお過ごしください。
・ これからもよろしくお願い致します。
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◆次号第59号は2015年7-8月頃にお届けする予定です。◆
 それまでにメールが発行される場合は、臨時増刊号になります。
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スターメディア通信 2015.5.31.第58号
発行責任者 森谷リリ子
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