エグザルテーションの度数のこと
太陽がエグザルテーション(高揚)するサインはおひつじです。
その中でも特に19度(19度から19度59分)では、とてもよく高揚します。

どの天体もエグザルテーションになるサインがあり、同時にとても良く高揚する度数があります。これは古代の天体観測が元になっています。西洋占星術では、サインを使った黄道座標で、この特別に高揚する度数の有効性が古くから確認されています。
2013.6.5.追記 古くは、サイドリアルでエグザルテーションの度数が確認されています。サイドリアルでないとこの効果は確認できない、と主張する人たちはいますが、必ずしもそうではないことは占断で確認できます。

受講生は、初級編Iのテキストの各天体の項目で、どの天体が何度で特に高揚するのか確認できます。また、エッセンシャルディグニティの表でも確認できるでしょう。

エッセンシャルディグニティの表は、リリーのChristian Astrologyなど主要な古典占星術の本ではよく掲載されています。

受講生から頂く質問で多いものの一つが、先の太陽を例にすると、太陽が特に高揚する度数は、表記が19度のものは実は18度から18度59分ではないかというものですが、これは誤りです。エッセンシャルディグニティの表は、エグザルテーションの項に書かれた数字は、CAの表の説明と本文でも十分に確認できますが特に高揚する度数です。タームの数字とは意味が違います。

エグザルテーションの中の特別の度数については、多くのテキストで共通した情報がみられますが、ここでは一つ、違う情報を参考までに書いておきます。

ポーラス・アレキサンドリヌス(Paulus Alexandrinus 4世紀)のLate Classical Astrology: Paulus Alexandrinus & Olympiodorus, with the Scholia from later commentators(ARHAT版 訳者:Dorian Gieseler Greenbaum 編者:Robert Hand)p.1-3では、土星が特に高揚する度数がてんびん20度、フォールでも強く落ち込むのがおひつじ20度です。

初級編IのテキストはリリーのCAやバークレイのHARと同じで、土星はてんびん21度で特に高揚、おひつじ21度で特にフォールです。こういう違いもあるのだ、ということで、鑑定時に各自で、該当するチャートに遭遇した際に、違いがあるのかどうか判断してみると良いでしょう。


2013年6月3日6:31新規

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