イベントチャートに写った別のもの
2003年に兵庫県でキシャヤスデが発生した折、ヤスデのイベントチャートの記事を掲載しようと思いました。しかし、イベントチャートに別のものが一緒に表示されていたため、掲載する時期ではないと判断し、7〜8年後にどこかでキシャヤスデが発生してから記事を書くことにしました。2010年に九州でキシャヤスデが発生し、その記事を先日書きましたので、ここでは2003年のキシャヤスデのイベントチャートに写りこんでいた別のものに触れたいと思います。


下記は2003年にインターネット上で掲載された読売新聞の記事の引用です。

大量発生のヤスデが列車止める、踏みつぶし車輪空転

 12日午前6時15分ごろ、兵庫県大河内町渕のJR播但線長谷―生野駅間を走行していた寺前発和田山行き下り普通列車(1両)の運転士から「車輪が空転して列車が進まない」とJR西日本福知山支社に無線連絡があった。同支社の社員が駆けつけたところ、線路上を覆っていた大量の白っぽい幼虫が車輪で踏みつぶされており、砂をまくなどして運転を再開させた。

       ・・・・・・・引用途中省略・・・・・・・

 現場は生野峠手前の山間部。(読売新聞)

[10月12日14時26分更新]

下図はキシャヤスデが発生したときのホロスコープです。

キシャヤスデの発生は、2003年10月12日(日)の日の出直後です。プラネタリーアワーは太陽です。

キシャヤスデについて簡単に読み取ります。
ヤスデはサインのさそりが象徴です。アセンダントのルーラーの金星はさそりにあります。
度数に多少の誤差はありますが、金星は事故や突発的な出来事を表す天王星とアンティションです。第4・第5ハウスのルーラーの土星はデトリメントで、第3ハウスカスプ近くの冥王星とコントラアンティションです。第3ハウスは走行・列車、事故などを表しますがこの土星と冥王星のコントラアンティションは事故を暗示しています。この他、水星と土星、太陽と土星のスクエアなどを考慮すると、ヤスデにとっては手痛い事故でした。また、その後の列車と乗客の移動に苦痛や苦労を伴ったようです。この他にもキシャヤスデがらみのことは出ていますが、ここまでにします。


ホロスコープに写りこんだ別のもの

上記のキシャヤスデのホロスコープは、鉄道会社の設立チャートを見るよう促しています。MCがノードと同じ度数だからです。このホロスコープでは、冥王星とコントラアンティションにある第4・第5ハウスのルーラーの土星がデトリメントで、MCをアフリクトしている点が注意点だと思います。悪い問題を暗示しています。

加えて、この土星とスクエアの太陽がアセンダントでフォールです。ハウスカスプまで1度半ありますから、1年半後に何か起こることが予想されます。しかしながらこれはキシャヤスデのイベントチャートであってホラリーチャートではありませんから、会社の設立時のチャート等を参照した方がよいです。

JR西日本の設立時のホロスコープを参照します。


アセンダントの土星は21度で、キシャヤスデのノードと同じ度数です。土星は逆行直前の留です。翌日、隣にある天王星も逆行し始めます。さらに海王星はこの日から10日後に逆行し始めます。土星と天王星は後に、今あるいてのサイン中で合を完成しますが、これはこの会社が運営でとても苦労すること、物事を強行に決める傾向にあることを意味しています。

しかしながら、会社は人が動かすものです。JR西日本の動向と重大な出来事をより詳しく読むには、これ以外に、経営陣の出生図など複数の情報を参照する必要があります。

一つ気になることは、デトリメントの火星がアルゴルと合で雇用や衛生を表す第6ハウスをアフリクトしていることです。でも、ディスポジターの金星の状態の良さを考慮すると、この会社は雇用者の心身両面のケアや教育を重視する中で問題を改善しやすいです。

さて、ここからは、2003年10月のキシャヤスデ発生から1年半後の出来事に触れたいと思います。

下図は2005年のJR西日本の福知山線での列車脱線事故発生時のホロスコープです。



この事故は、2005年4月25日9時18分頃、福知山線の尼崎駅〜塚口駅間(兵庫県尼崎市)において、発生しました。死者107名、負傷者549名という大惨事となりました。

ホロスコープの土星は、かにの21度でデトリメント、第1ハウスをアフリクトしています。かに21度は先のキシャヤスデのMCです。会社設立時の土星はいての21度、キシャヤスデのチャートではMCとノードが21度でしたから、会社設立時から抱えている問題が、事故と深く関与しているといえます。事故当時のMCとノードは22度で、会社設立時のアセンダントと同じ度数です。宿命的な問題を、会社設立時から持っていたことが伺えます。

勿論、これは単に設立日時が悪いのではなくて、JR西日本が生まれるに至った過程、経営陣のモラルや考え方、彼らが生み出した会社の体質など、いろんなことが重なってこの甚大な事故を引き起こしたといえます。時間がかかっても改善しなければいけない根深い問題を会社が抱えています。

会社の設立年月日時と事故当時のホロスコープを対比すると、MCの11度のサウスノードが、トランジットの逆行中の木星と合です。木星は吉星と言われますが、状態が悪い時は凶星よりも性質が悪いことがあります。例えば、問題が生じたときに、自分にとって都合の悪いことには目を向けず、自己保身に走ろうとすること、時としてその行為を周囲が甘く見過ごしやすいこと、引き起こした問題の規模が甚大になること、などです。また、該当する人物が、分不相応な権力や地位を得ていることがあります。これらのことは無責任な姿勢や気の緩みが、社会的に致命的な問題を引き起こす際の特徴でもあります。この傾向は、被害者やその家族だけでなく社会からも批判の対象となります。

この脱線事故は、今からわずか6年前に起きた出来事で、今もなお、裁判など続いています。被害に遭われた方々とご家族や周囲の方々の苦しみが一日も早く終わることを願ってやみません。


私たちは、自然の中で生きていますが、時々、普段とは違う出来事に遭遇することがあります。そんな時、日常の身辺を今一度見直しておくことは必要かもしれません。そこに何かの兆候やメッセージが出ていることがあるからです。

2011年1月9日

ホーム

Copyright (c) スターメディア 2011 All Rights Reserved.