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正確に発音するなら、ダブルボディードサインですが、ここではダブルボディサインとします。 古典占星術の洋書で見かける言葉に、bycorporal sign, double-bodied signがあります。どちらも、身体が2つあるサイン、という意味です。二重、対のようなデュアルの意味合いです。 該当するサインは、ふたご、いて、うお の3つです。 ふたごは、腕を表しますが、ヒトの腕は2本あります。 いては、上半身と下半身の境周辺の、股、臀部、太ももなどを表します。いてのサインは上半身がヒト、下半身は四足動物のサインです。 うおは、足を表しますが、ヒトの足は左右2つあります。 ふたご、いて、うおは、いずれもミュータブルサインです。 さて、おとめはどうでしょうか。 おとめは同じミュータブルサインですが、ダブルボディではありません。おとめは下腹部や腸を表しますが、稲穂を右手にもつ処女のサインです。 ところが、ごく一部の洋書のテキストでは、おとめをダブルボディと書いてしまったものがあるのです。なぜ、こういうテキストが生まれたと思いますか。 おとめをダブルボディと書いたテキストは、他の3つのサインと同じように変わり易さを意味するミュータブルサインにあるから、そこは、二つの季節が入り混じる時期だからおとめもダブルボディだとしたのです。飛躍した結論です。 サインが、身体の部位、病気、場所、国家を表すものだという古典占星術の基本を把握していれば、あるいは、実占を通してその基礎定義の理解を深めていれば、おとめをダブルボディにしてはいけないことに気付けるのですが、残念ながらそういう思い込みに相当する『発明』が、こうやって後世にまで及んでしまうのです。 肉体の外観を見れば判るとおり下腹部は一つです。おとめはミュータブルという点では、鑑定の際に相応の意味が出てきますが、ダブルボディではないことは確かです。この基本的な部分をしっかりと把握していないと、鑑定の際に、判断に違いが出てきます。 占星術講座の初級編Tのテキストには、ダブルボディという言葉は書きませんでした。腕は2本、足が2本あることはわかりきっていることだからです。それよりも、ふたご、いて、うおの各項では、2面性について言及しています。 しかしながら、インターネットが発達している現在、ダブルボディサインについてネットで拾った情報を先に信じてからスターメディアの古典占星術講座を受講して戸惑う人もいるので、将来テキストを改定する際には、このダブルボディについても理解を間違えないように注意を促す解説を書かないといけないかもしれないと思い始めています。 ダブルボディーズサイン(double-bodies sign)という言葉は間違いなので、使ってはいけません。 新規 2012年2月16日
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